コーヒーの話を

タイミングによりますが、同じコーヒーでも焙煎日の異なる豆を置いていることがあります。
たとえば今、2018年の終わりに焙煎されたほどよく大人びた豆と、2019年早々に焙煎されたフレッシュな豆があります。

基本的には焙煎日の早いものから順にお出ししますが、ご希望いただければ新しい豆でご提供いたしますし、焙煎日が早いものと新しいものを飲み比べていただくことも可能です。
特にご指定がなくても新しい豆をお出しすることもあります。
豆の状態によって、あれこれ。


コーヒーは「豆が新鮮=美味しい」というわけではないと、僕は思っています。
ただ、新鮮なものを手に入れることは大事。
もっと言えば、焙煎日を知るということが一番大切だと思う。

「ドリップしたときによく膨らむ=新鮮」というのも少し違う。豆の膨らみは新鮮さの目安ではありますが。
たまに、「うちのコーヒー豆はこんなに膨らみます!」と謳う広告を見ますが、膨らますことが目的なら焙煎の際にとある方法を使えば簡単なんだとか。僕は焙煎には詳しくないので、聞いた話ですが。

どんなに新鮮でも、当店のオリジナルブレンド「タテイト」はほとんど膨らみません。
タテイトぐらい深煎りになると、それが自然。


「新鮮=美味しい」ではなく、味が移ろう過程で、どのポイントが美味しいと感じるかはきっと"好み"。
焙煎したてのコーヒーはまだ味のパーツが出揃っておらず物足りなく感じることもありますし、そのフレッシュさがあっさり美味しいと感じられるかもしれません。

個人的には、当店の「軽め」は焙煎後10日ほど、「深め」は2週間ほど、タテイトは3週間ほど経った頃が一番好み。
一ヶ月までは、その時々の味として楽しんでいただけると思います。
もっとも、味の移ろいを楽しむためには新鮮なものを手に入れる必要があることは言うまでもありません。

正解はありませんし、珈琲店によっても考え方は千差万別です。
もうこれは、珈琲哲学、思想みたいなものです。
「前に行った珈琲店では違うことを言ってた。だからどちらかがニセモノだ」ではなくて、
「ここはそういう宗派なんだな」ぐらいに思ってください。
大乗仏教だろうが小乗仏教だろうが、仏教は仏教。


焙煎日など、お気軽にお尋ねください。
今年もコーヒーの話をしましょう。

明日は日曜、定休日です。
また来週月曜日の13:00よりお目にかかります。

タテイト珈琲店

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