幼稚な話

言葉は変化するものだと常々思います。
だから、「正しい日本語を使おう」などとはあまり思わないし主張もしません。
日本語の乱れが〜なんて言う人には、じゃあいつの時代の日本語が基準なんですかと言いたい。
それは方言の否定にも繋がるかもしれないし。

ら抜き言葉だって、何とも思わない。
僕は書き言葉では「ら」に拘るけれども、それは音律が美しいと思うからであって、話すときは基本ら抜きです。
いつか僕の文章からも「ら」が消えるかもしれません。

ただし、混同しやすい言葉だけれどその成り立ちが全く異なる言葉については使い分けを強烈に意識しています。
たとえば、「履く」と「穿く」。
靴は履くものであって穿くものではない。
ズボンは穿くものであって履くものではない。
各々の漢字が生まれた背景を考えると、使い分けはきちんとしてあげたくなる。

今は拘っているけれど、いずれはそんな拘りも失くなるかもしれません。
ただ、今は、「履く」と「穿く」の違いを知っている自分って素敵とか思いながら、ちょっとだけマウントをとりたいというだけの、幼稚な話。